いじめについて考える

長い夏休みも終わり、そろそろ10月です。久々のBTI(BRAIN 通信)です。気合を入れて新学期に臨む生徒、本格的な勉強が必要になる受験生、いろいろな思いがご家庭でも交錯していると思われます。さて、そんな気持ちのこもる9月ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

天気は、日本各地では連日荒れ模様が続いています。ここのところ、完全に異常気象が地球全体を襲ってきているようです。台風の直撃、落雷被害もこのところ多いんじゃないでしょうか。気象の大きな要因は気温であることをご存知ですか。地球温暖化が異常気象を引き起こす一因となっています。

原発問題

さて、そこで地球温暖化の原因とされているのがCO2、つまり二酸化炭素です。日本政府は数年後までに20%やら25%やらの二酸化炭素削減をすると世界に向けて発信してしまったのも、前前政権のときになってしまいました。その発信は現政権でも有効なのでしょうか? 政権がころころ変わるので、歴代首相の発言はまったく当てにならなくなってしまいましたね。

2011年3月11日の東日本大震災により、福島第一原発は崩壊、放射能の恐怖が日本を襲いました。このため世論は原発の全廃を叫んでいます。確かに原発問題は日本でも何十年も前から叫ばれていたのは事実です。

ドイツから衝撃ニュース

現にドイツでは原発は一基もありません。それにもかかわらず、ドイツはEU(ヨーロッパ連合ですよ)最大の経済国です。特に日本ではこのドイツの電力事情にならい、7月1日から再生可能エネルギーの全量固定価格買い取り制度をスタートさせました。そこに衝撃的なニュースが飛び込んできたのです。

ドイツで太陽光発電の買取制度を大幅に修正することが決定

6月27日に開催された上院と下院の両院協議会において、以下の政策変更が決まり、同29日に内容を盛り込んだ法案が成立した。
・太陽光発電の買い取り価格の20~30%の引き下げ。
・太陽光発電の累計設備容量が5200万kWに達した後は太陽光発電の買い取りを中止
→現在、既に累積設備容量は2700万kWに達しており、2016年にも5200万kWに達すると見込まれている。

ドイツが再生可能エネルギー法導入したのは2000年。太陽光発電については、全量を20年間固定した価格で買い取ることとしており、それを追い風として、ドイツの太陽光発電の設備容量は2005年以降世界第一位となっている。しかしその一方で大きな問題も生じている。

ドイツの再生エネルギー諸問題

まず、ドイツの電源計画が自国で産出する石炭の中でも品質の悪い「褐炭」を主に、化石燃料を中心とする構成になっていること。つまり二酸化炭素の排出が多いということですね。

次に、北部に大量導入した風力発電による電力を消費地である南部に届ける送電線の建設が遅れていること。その不安定な電源が流入する近隣国から苦情が出ていること。さらに風力発電機の羽根が回転することで、低周波による健康被害が現れ始めたという事実もあります。

さらに、ドイツが太陽光発電設備の大量導入には成功したものの、それが生み出す電力があまりに少なく、導入の経済的負担に対する反発が大きくなっていること。具体的には太陽光発電の設備のオーナー達は合計8000億円を超える補助金を国から受け取ったにもかかわらず、発電電力量に占める太陽光発電の割合は全体の3.3%にしか過ぎず、もちろんその補助金が国民一人ひとりの税金に転化され、さらに電気代に上乗せされることで、1998年と比較すると現在では1.8倍以上の電気代になったということです。

こうなると国内産業にも影響が現れるのは必至で、太陽光パネルメーカーの倒産も多く、さらに高い電気代によって、国内工場を海外に移転する動きが大きくなり、ドイツ国内の産業の空洞化を進めていく原因にもなっています。

火力発電でいいの?

日本でも原発が全廃ともなれば、中心は火力発電になるでしょう。再生可能エネルギーを研究し進めていけばいくほど、二酸化炭素を放出しない発電としての原子力の優秀さが際立ってくることは事実です。それを捨てて、火力に頼り二酸化炭素をますます放出していくのか? 二酸化炭素の削減は可能なのか? 国民生活、国内産業を圧迫してまで再生可能エネルギーに取り組んでいくのか?

私は個人的には原発信奉者でもなく、心情的に原発反対です。現に私の故郷といえる山口県の瀬戸内海に浮かぶ周防大島のほんの数km先に予定されている上関原発計画が、震災で中止(?)になったと聞いたときは、ほっとしたものです。しかし、それって「エゴ」ではないかと思っていたのも事実です。

地球温暖化は二酸化炭素だけが原因なのか?

あの震災が起こる前はどこかに原発を作らなくてはいけない電力事情もあったのです。でも「うちの近くには造らないでくれよ」。なんて考えは「エゴ」ではないかと。しかしそもそも、地球温暖化は二酸化炭素だけなんですか?

地球は周期的に冷却・温暖を繰り返しています。氷河期なんて、冷却期のことじゃないですか。温暖化は今の地球の自然の状態かもしれません。さらに太陽自体が膨張しているのをご存知ですか? いずれ水星を飲み込み、金星を飲み込み、地球を飲み込み、そして最終的に太陽系の惑星たちをすべて飲み込み消滅する運命を持っています。

車の中に夜、鍵を落としルームライトをつけて探したことがあります。あのライトじゃ見つからないんですよ、暗くて。ところが昼間探すと太陽のおかげで、あっという間に見つけることが出来たのです。あのとき太陽の偉大さを痛感しました。その太陽がほんの僅かでも膨張してるんですから、地球の温暖化だって進むのかもしれません。

村八分ニッポン

前にBTIでも書きました。タバコが肺癌の原因か? 癌の死因のトップが、がばがばタバコ吸っていた昔の日本では「胃癌」だったのに、喫煙率が先進諸国の中で最も低く、虐げられた少数民族と見做される喫煙者しかいない今の日本で死因トップが「肺癌」になったのは、「肺癌=タバコ」が誤りであるとしかいえません。肺癌死が少ない長野県は、喫煙率が高いそうです。花粉症だってそうじゃないですか。花粉だらけの田舎で「花粉症」なんてあまり聞かないなー。

日本人って、少しでもマイナスがあるとそれを大きく拡大して、スケープゴートにし目の敵にする民族です。戦前はどうでした? 「戦争やめろ」なんていえる状況でしたか? 言ったら最後、すぐ「非国民」扱いされて憲兵たちに引っ張られていきます。憲兵に捕まらなくても、周りの住民たちから白い目で見られ、ひどいと「村八分」です。

戦後になると愛国者といえばすぐ「右翼」です。「愛国者=右翼」。愛国者は、戦前とは手のひらを返すようにそういったレッテルを貼られ白い目で見られるのです。

少数者の悲哀

「みんな」と一緒の意見ではない少数者は、常に「みんな」の目の敵にされます。個人主義などありません。個人主義者は「自分勝手」「利己主義」「エゴ」とさげすまれ、ひどい目に遭うのです。誰も助けてくれません。「そうだそうだ、お前が悪いんだ」こんな声が浴びせられるのです。

これが日本の、いや日本人の性格ではないでしょうか?

いま、いじめ問題が叫ばれています。私はこの日本人の気質がいじめ問題を引き起こしていると確信しています。学校の教師だって、問題は起こしたくない。自分のクラスを学校中のさらし者にしたくない。少数者になりたくないのです。そして、問題を矮小化しようとする。いわく「知らなかった」。いわく「気づかなかった」。いわく「生徒同士のただの喧嘩」。…

いじめ被害を拡大する直接の原因は100%学校の教師にあります。その当たり前のことをしっかり再認識しなくてはいけないでしょう。

日本の宗教団体

さらに今の日本でおかしいと思うこと。最近、葬儀に参加することが多いので少し気になったことです。日本は無宗教とよく言われますが、神道、仏教はもちろん、キリスト教だってあります。どの宗教もさらにたくさんの宗派があり日々活動しています。

宗教って何のためにあるんですか? 葬儀をするためにあるのでしょうか? 生きている人のためにあるのが宗教じゃないんですか? しかも弱い者を守るのが本当の宗教ではないのかな~。

かれら宗教団体たちは、こんなに世の中小さい子供たちまでが学校でいじめに遭っていることが、マスコミの報道でわかってきているのに、それに対する声明も何も無いんですよ。人の心を支えるべき宗教が、宗教団体が一番に立ち上がるべきではないですか? おかしいな~。

結局、日本の宗教なんて、自分たちさえよければいい。自分たちがお金もらえればいい。虐げられているものや、弱いもののためには何にもしない。何かして欲しいなら、うちの宗派に入りなさい。そしたに何とかしてあげますよ。これが現実の日本の宗教なのではないだろうか。そう考えると「宗教」に対して失望以外の何物もありません。

もし違うというのであれば、あなた方がいじめ問題について何をしているのか教えてください。

将来の幸せ

ちょっと別な方向へ怒りの矛先が向いてしまいましたが、一番大事なことは、しっかり考えることです。マスコミに左右されたり、ネットの扇動に乗ることなく、目先のことではなく、私たちのそして私たちの子孫の将来の幸せを考えることです。

BRAIN の生徒たちにはそのような人間になってもらいたいな~と思う今日この頃です。

BRAIN TRUST INFORMATION  No.130

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