宿題もやり方次第
落葉風に舞う頃、ひときわ冷え込むようになりました。皆様いかがお過ごしのことでしょうか。
今年も残すところあと1ケ月、それにつれて受験も近づいて参りました。 受験生にとってはいよいよのところではありますが、家庭での生徒の状態はいかがでしょうか。 この直前の時期だからこそ、慌てず騒がず与えられたことをきっちりこなす学習態度を持つようにご指導ください。
各科目の弱点
「受験に合格するためにはどうすればいいか」。この答えはすべての生徒・父母・教師が探しているものです。 私にとっては、この答えはとても簡単です。各科目に弱点のある生徒を見てみましょう。
国語に弱点のある生徒:
語句は完璧ですか? 漢字テストはいつも満点ですか? (先日中2では100点満点の漢字テストで半分以上の生徒が50点以下でした。当然試験範囲は知ってるはずですが)。文法できますか? 高校生は古典文法できますか? 授業を真面目に聞いていますか? 宿題は完壁にやっていますか?
以上のことがすべて問題なければ成績はいいはずです。
数学に弱点のある生徒:
計算完璧ですか? 特に高校生は公式類の暗記は完璧ですか? 授業は真面目に聞いていますか? 宿題は完璧にやっていますか?
以上のことがすべて問題なければ成績はいいはずです。
英語に弱点のある生徒:
単語・熟語は完璧ですか? 単語テスト・復習テストは満点ですか? (先日高2で298点満点の復習テストで70点台の人がいました)。文法事項は完璧ですか? 授業は真面目に聞いていますか? 宿題は完璧にやっていますか?
以上のことがすべて問題なければ成績はいいはずです。
宿題のやり方
「成績を上げるためにはどうすればいいか」「受験に合格するためにはどうすればいいか」の答えは、以上のことをきちんとこなしておけば、とても単純、かつ簡単なことだと思うのですがいかがでしょう。与えられたこと、やるように指示されたことをすべて行い、マスターするだけのことです。まず、最低限宿題をきちんとやりましょう。
「宿題はきちんとこなしているのになかなか…」という生徒がいます。「最低限のことはやってるじゃないか」と言われるかもしれません。それでは、宿題のやり方とそのやり方での効果について分類してみましょう。
①「宿題をやらなくても平気」型生徒
まったく効果上がらず。成績は当然上がらない。それだけでなく、周りの生徒にも悪影響を及ぼす。最悪。
⇒なかだるみの中2・受験の終わったばかりの高1に多いタイプ。
②「怒られるから仕方なしに宿題をやろう」型生徒
まったく効果上がらず。成績は当然上がらない。宿題をやらずに怒られている生徒を見て優越感に浸っている。
⇒ほとんどがこの生徒。
③「宿題は義務だからやろう」型生徒
まったく効果上がらず。成績は当然上がらない。他の生徒のことは気にしない。
⇒冷めている高校生・女子生徒に多いタイプ。
④「この宿題で今日の授業の復習・完全マスターをしよう」型生徒
効果絶大。成績上昇中。
⇒ほとんどいません。高2の○○君ぐらいかな。
①~③は効果はまったくありません、残念ですが。個人的には①②はとても生徒らしく(嫌味ではありません)、可愛げがありますが、③のタイブは結構疲れちゃいます。事実④のタイブになりやすいのは①②の生徒で、③タイブはなかなか④タイプにするのが難しいものです。
宿題は自分の気持ちの中で「全問正解にする」とか「全問マスターする」という意志を持って行わなければ、やる意義は全くなくなります。特に、あとわずかで勝負が決まる受験生は、もう一度、受験生として自分の置かれた立場をしっかり認識し、自分自身のための勉強であるという自覚をもって宿題等に当るようにしてください。
BRAIN TRUST INFORMATION No.25